昔の文献探しに時間を費やした…ネット時代なのに古い文献は検索できない。

 最近はたいていの情報はネットで手に入るが、1968年前後の文献となると、ほとんどネットに対応していないので、原典にあたるしかない。
 
今回はまず、大学での博士論文も知りたいと思ったが、大学で閲覧するには、他の図書館での推薦状が必要とのことだった。またコピーをとるには、著者から別途許可を得る必要がある。なんだか昔の帝国大学基準のような気がする。そこで博士論文は面倒なのであきらめて、公開された文献で行うこととした。

文献の中にあった図を覚えていたのと、著者を頼りに電子情報通信学会(旧名 電子通信学会)の論文誌と研究会資料を4年分探すこととした。残念ながら研究会資料は保存義務が無いので、論文誌のみで探すこととした。暗い図書館の片隅で、積み上げた古い書誌を読む姿は、なんか映画の1シーンみたいだった。とにかく疲れた。他の学会(電気学会)などに手を伸ばした。機械学会にもなかった。

ネットに戻って、探したい著者と技術に対して検索した。これまでに無いほど深く検索結果を見て著者と日本音響学会の関係を発見した。早速外神田の音響学会本部を訪問した。親切に本誌、研究会資料を手めくりで検索させていただいた。研究会はこれもまた保存されていなかったが、本誌に研究会の要約が紹介されており、69年に著者とIEEEの文字を発見した。これまで日本語と思っていたのが世界最大の学会IEEEのことだとわかった。

もう一度図書館に戻り、IEEEの学会誌と論文誌(Proceedings)を手めくりで探した。論文誌で68年の8月号で発見した。やはり図の記憶は正しかった。日本語と英語表現が記憶になくずいぶん回り道をした。

以上の行動は3日にかけて行った。